今回は、トレール機能を使った、FXトレード手法について、ご紹介したいと思います。
トレールってなに?
まずは、トレールについて、説明していきます。
「トレール」とは、「追跡する」という意味、FXのトレール注文とは、自動でストップラインが、値動きを後追いしながら、ついてくる注文方法のことを言います。
例えば、トレーラーって、なにかを引っ張る車のことを言いますが、ああいう風に、後についてくるイメージすれば、分かりやすいかもしれません。
このチャートを見ると、もっと分かりやすいですね。
下げトレンドが出ている相場なので、売りで入りました、そして、直近の高値の上あたりに、ストップ注文を設定しました。
この時、トレール機能を使うと、値動きに合わせて、ストップラインが追跡しながら、一緒に下がってくるんです。
通常、トレール注文は、「トレール幅」を何pipsで設定します、20pipsなら、実際の値動きと20pips離れながら、動くのですが、
このトレールの重要なところは、いったん動いたら、相場が反転しても、元には戻らないということ、
例えば、このチャートだと、トレールは、下向きが横向きにしか動きません、相場が、上昇に転じたときは、追跡してきたトレールで決済されることになります。
トレールを使うメリット
トレール機能を使うメリットは、なんと言っても、あなたに変わって、トレールが24時間、相場を見張ってくれること。
このチャート、値動きに合わせて下がってきたストップの位置が、売りでエントリーした位置よりも、下の方まで来てますね。
この時、もし、相場が反転して、トレールに引っかかっても、利益を出して追われるので、勝ちトレードです。
でも、トレールを設定してなかったら、ストップラインは、いつまでたっても、損して終わる位置から動きません。
ずっとチャートを見張ってられる時なら、自分でストップを動かしたり、利確のタイミングをはかれますが、
トレール注文を使えば、24時間、自分に変わって、トレール機能が、値動きを追って動いてくれるので、忙しい人でも、専業トレーダーのような取引が可能です。
トレールが力を発揮するのは?
トレールは、効果的な使い方をすれば、ほんとうに役立つ機能ですが、上手くいかない相場もあります。
トレール機能が力を発揮するのは、一方方向に、流れが出ているとき、
逆に、上手くいかないのは、明確な流れがなく、ジグザグ動いているような相場です。
なので、流れの出そうな時間をねらって、エントリーすればいいのですが、
このチャート、売りでエントリーした時間に注目して下さい、下の方に「16:40」と書いてあるのが分かりますね。
この時間って、FX業界でいうところの、「ロンドンスタート」の前後、日本時間の夕方の17:00(サマータイムだと16:00)に、ロンドン市場がオープンし、ロンドン時間が始まると、一気に為替の取引量が増える時間帯なんです。
国別の為替取引量(2016)を比べると、イギリスは37.1%と第一位、第二位のアメリカ19.4%と比べても、じつに2倍近い数字、ちなみに、日本は6.1%です。
この数字だけ見ても、ロンドンスタートで、一気に勢いづくっていうのが、理解できますよね。
そして、夜になってNYの相場も開くと、相場は、一層、激しく動きます。
ただ、NY時間は、いろんな思惑が入り混じったり、指標の発表なんかもあり、値動きは乱高下しがち、トレールは、こういう相場では、上手く機能しません。
狙うなら、ロンドン時間がスタートする夕方頃から、NY勢が参入してくる夜22:00(サマータイムだと21:00)までが、綺麗な流れが出やすい時間です。(※もちろん、毎日、そのように動くわけではありませんよ^^;)
主婦トレーダーなら、夕飯の支度をはじめる前に、ちょっと時間をとってFXしてトレールを設定しておけば、家族の団欒から、子どもの寝かしつけまで、トレール機能が、代わりに相場を見張ってくれるし、
サラリーマントレーダーなら、仕事が終わるタイミングで、ポジションを取ってトレールを設定しておけば、アフターファイブに飲みにいっても、相場のことは気にせずに、思いいっきり楽しめますね。
トレール注文が使えるFX口座
使いこなせば、とっても便利なトレール注文機能ですが、なぜか、このトレールが使えるFX口座って、とても少ないです。
大手のFX業者では、外為オンラインくらいでしょうか。
最後に、トレール注文の出し方を、外為オンラインの取引画面をつかって、説明したいと思います。
まずは、新規注文画面から「If Done + OCO」を選択します。
次に、第2注文の決済注文を入力するときに、OCOの「逆指値」を、「トレール」に変えて、トレール幅を設定しましょう。
OCO注文とは、「One Cancels the Other(どっちがは成立したら、残りは取り消される)」の頭文字を取ったもので、利確と損切りを、同時に注文を出す場合に使います。
「トレール」は、損切り注文の「逆指値」の代わりに設定するので、まあ、トレールで利確するというより、あくまで、損切りのリスクを、より繊細にコントロールする目的で使うのがセオリーです。
こちらは、すでに持っているポジションにトレールを設定する場合、
決済注文をOCOで選択、「逆指値」のオーダーを、「トレール」に変更して、トレール幅を何pipsかで設定します。
このトレール幅は、ボラティリティーの高い通貨ペア、例えばポンド円やユーロ円だったら、ドル円よりも、幅を持たせた数字にしたり、
上昇相場の押し目よりも、下降相場の戻りの方が、一般的に反発が強いので、下げトレンドで売りポジションを持ってる時は、トレール幅も、大きめの数字にして、余裕を持った設定にしたり、
いつも同じ数字ではなく、相場に合わせて、トレールの設定も変えると、より精度の高いFXトレードが可能ですよ。
このトレール注文は、とても便利な機能なので、もっと使えるFX口座が増えて欲しいのですが、現状、あまり、トレールを使える口座が少なく、
もし、トレール機能を使いたい場合は、外為オンラインに口座を開設するのがオススメです。